「職級」システム

年功序列を脱却できずにいる企業では,「職級」という考えに基づいて給与を決定している.入社後,1(高卒新人のスタート地点)→2(大卒新人のスタート地点)→・・・・→5(主任・係長級)といった数字やアルファベットで階級分けされた「職級」が歳を追う毎に上昇していく*1システムである.つまり,新人からスタートして,1階級上になるためにかかる年数を最低2年,スタートから4階級上のポジションが「主任」であると想定すると,大卒新人は最低でも8年間,「主任」にはなれないのである*2.つまり,入社後,初めて肩書きが付くようになるのは,「いい歳」目前の状況下となるのである.ちょっと目先の利く新人のやる気を削ぐには充分なだけのインパクトを持っている.

*1:ただし,1階級上がるためには,2〜5年かかる

*2:ただし,このようなシステムを是認する人間の側に立てば,「能力に関係なく,8年間我慢すれば半自動的に『主任・係長級』に昇格できる」ということでもある