国内企業で未だ根強い「年功序列」

ビジネス雑誌などでは「成果主義/能力主義の考えを給与に反映させることが主流になりつつある」と言われているが,それは本当だろうか*1
私個人としては,企業,行政,ありとあらゆる組織において,年功序列は未だに根強い,と感じている.だが,国の緊急課題に挙げられてたことからも判るように,少子・高齢化が日本が今現在直面している問題である.社会的にも,組織的にも「ピラミッド」形を想定したシステムである年功序列や年金制度が,「逆ピラミッド」形になりつつある社会で破綻を来たすであろうこと誰の目にも明らかである.にもかかわらず,年功序列システムから脱却できないでいる組織が多いような気がするのはなぜだろう.
「腐った組織(大企業)」の典型的な行動を挙げてみることで,この辺を考えてみよう.なぜ大企業に限定するかと言うと,中小企業においては,基本的に人員の入れ替えが激しかったり,全員役員という状態の少人数構成だったり,とさまざまな事情により,もともと年功序列システムの基盤が無いからである.

*1:大手某コンピュータメーカーは,ごく初期にこの能力主義を導入し,導入直後はそれなりの成果を挙げ,企業の業績も向上したが,能力の査定方法に対して社内から疑問,不平・不満が噴出し,最終的には会社全体の士気を下げ,数年後,赤字に転落してしまった,という事例もある