それは予想外。

刃物の男は上席国税調査官 欠勤後、不明に 名古屋
2007年05月01日22時49分

 名古屋市東区徳川1丁目の三菱東京UFJ銀行東支店に包丁を持った男が押し入り、女性行員を人質にして現金を要求した事件で、愛知県警が取り押さえた男は、奈良県の桜井税務署上席国税調査官、茶谷淳二容疑者(42)=堺市北区大豆塚(まめづか)町1丁=とわかった。1週間ほど前から所在不明になっており、調べに対し「仕事で悩んでいた」と供述しているという。県警は今後、強盗未遂などの疑いでも捜査し、動機などを調べる。

 捜査1課と東署の調べでは、茶谷容疑者は1日午前11時ごろ1階正面玄関から支店に入り、案内係の女性行員(52)の首に刃渡り約15センチの包丁を突きつけ、羽交い締めにして窓口の前へ連れて行った。さらに、対応した副支店長の男性に「1000万円と車を用意しろ」と要求した。

 副支店長は行員に現金1000万円と車を用意させ、「車に案内する」と茶谷容疑者を誘導。茶谷容疑者は女性を人質にしたまま、通用口から車庫へ出た。

 車庫には県警の捜査員が待ち受け、間に車をはさむ形で茶谷容疑者を説得。午前11時55分ごろ、茶谷容疑者がたばこに火をつけようとしたすきに女性は逃げ、茶谷容疑者はその場で捜査員に取り押さえられて、人質強要処罰法違反の疑いで現行犯逮捕された。

 県警によると、茶谷容疑者は包丁のほか、背中のリュックサックにハサミを持っていた。所持金は数千円。「凶器は名古屋で調達した。現場までは歩いてきた」と供述しているという。店内には当時、行員約40人と多数の客がいたが、けが人はなかった。

 大阪国税局によると、茶谷容疑者は4月25日に欠勤したあと、行方が分からなくなっていた。27日には「一身上の都合」を理由とする辞職願が桜井税務署に郵送で届いたという。家族も大阪府警に家出人捜索願を出していた。

金絡みの警察官、ともいえる税務査察官。依願退職を予め提出していたとはいえ、そんな職にあった人間が銀行強盗ですか・・・