凋落と助け船?

日経から記事を二つ引用する。

米IBM、AMD製MPU搭載のサーバー5機種を今秋発売
 【ニューヨーク=八田亮一】米IBMは1日、米アドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)との提携を強化すると発表した。AMDのMPU(超小型演算処理装置)を搭載するサーバー5機種を今秋に追加発売する。米デルも年内にAMD製MPUを採用したサーバーを初めて発売する予定。MPU最大手のインテルの牙城が徐々に崩れてきた。

 IBMはサーバーの頭脳部品にAMDの新型「オプテロン」を採用する。IBMの独自技術と組み合わせ、消費電力を上げずに性能を2割高められたという。IBMは企業のデータ管理用としてサーバーを売り込む。価格や販売目標は明らかにしていない。

 サーバー用MPUはこれまでインテルが市場を独占していた。IBMは業界に先駆け、2003年にAMDのオプテロンを採用、現在は搭載3機種を販売している。IBMに続き、ヒューレット・パッカード(HP)、サン・マイクロシステムズが採用した。業界標準仕様のサーバー用MPUで、AMDのシェアは25.9%まで高まった。


[2006年8月2日, NIKKEI.NET]

Intel がサーバ分野において、物凄い勢いで凋落している。かと思えば・・・

アップルの新PC「マックプロ」、インテルの「Xeon」採用


アップルのデスクトップ型PC「マックプロ」

 アップルコンピュータは8日、デスクトップ型パソコンの最上位機種「マックプロ」を発売したと発表した。米インテル製のサーバー向けCPU(中央演算処理装置)「ジーオン(Xeon)」を2基搭載し、従来のデスクトップ型製品と比べ性能を引き上げた。マックプロの発売により、同社のパソコンはすべてインテル製CPU搭載機に置き換わる。

 発売するのはタワー型デスクトップPC「パワーマックG5」の後継機種。製品の外装はアルミ製で従来機とデザインが似ているが、CPUにジーオンを2基搭載したほか、光学ドライブを最大2基搭載可能にするなど、随所に変更を施した。

 ジーオンインテル製のデュアルコア(二重中核回路)CPUで、主にサーバーやワークステーション向け。パワーマックG5の最上位機種と比べ最大2倍の速度で動作するという。

 米アップルは今年に入ってから同社のパソコンに搭載するCPUを米IBMなどが開発した「パワーPC」からインテル製へ置き換えを進めてきた。今年1月に発売したモニター一体型デスクトップの「iMac」以来、7カ月で全製品がインテル製CPUへ置き換わったことになる。OSやアップル製の添付ソフトはすべてインテルCPUへ最適化しているほか、米アドビ製「フォトショップ」などパワーPC向けソフトも、多少速度は落ちるものの問題なく動作するという。

 価格は2.66ギガヘルツのジーオンを2基搭載し、1ギガバイトのメモリー、250ギガバイトのハードディスク、書き換えDVDドライブを1基備えた製品が31万9800円。同社の直販サイトではCPUの動作周波数が3ギガヘルツの製品や、ハードディスク容量を2テラ(テラは1兆)バイトに引き上げた製品など、多くのオプションを選べる。現行モデルのパワーマックG5は在庫がなくなり次第、販売を終了する。

 高解像度タイプの液晶ディスプレー「シネマHDディスプレー」の新製品もあわせて発売した。価格は30インチ製品が24万9800円、23インチ製品が12万4800円。




[2006年8月8日/IT PLUS]

Intel には思わぬところから援軍が!! 
先日までは、廉価版の Mac のみが Intel 製、ハイエンドマシンはモトローラ製、という状態のラインアップを持っていた Apple 製コンピュータ。しかし、とうとう完全にモトローラ製 CPU/MPU が駆逐されてしまいました。でもハイエンドの Mac って販売台数が(ふつうのPC,サーバに比べたら)微々たるものなんですよね・・・

それにしても、かわいそうなのは、Apple からも見放されたモトローラ、そして、旧来のモトローラ製 CPU/MPU を搭載した Mac を利用しているユーザーでしょうかねぇ。

そういえば、Intel CPU に乗り換える以前に Apple が採用していた CPU, PowerPC の開発は、モトローラApple, IBM が参加していたはずなんですけど・・・