OJT的出向

グループ企業の子会社が,自社で採用した若手・新人や幹部候補を成長させ,広い視野を獲得させるために親会社に出向させるパターン.本人の成長と同時に,親会社での人脈の獲得も視野に入れた,「プラス指向の」出向である.このような視点で出向させられた人間は,たとえ出向先で際立った成果を挙げなくても,出向元からは大目に見てもらえる可能性がある*1.また,親会社の幹部候補が,現場や経営を勉強するために子会社に出向,というパターンもある.具体的には,親会社の課長が,子会社の部長として出向,といった形式を取る場合が多い.それはなぜかと言うと,それまで働いていた職場で,「昨日まで課長だったあの人,今日からは部長」といったドラスティックな変化は,同僚の反感を招く恐れがあるため,「冷却期間」として子会社に出向させ,「ほとぼりが冷める」までの一定期間だけ子会社勤務とし,その後本社に復帰させるというパターンである*2

*1:ただし,出向先からは批判が浴びせられる

*2:ただし,出向先での業績が悪い場合は,親会社から見限られ,退職時まで親会社に戻れなかったりするという場合も...