最高裁判決、ということが重要。

接待公務員の公開、最高裁が命令 愛知県支出万博食糧費
2007年04月17日12時53分

 愛知万博愛・地球博)の誘致のため、愛知県が食糧費で行った接待をめぐり、市民団体が出席者の名前などの公開を求めた訴訟の第2次上告審判決が17日、あった。最高裁第三小法廷(上田豊三裁判長)は「公務員の情報まで非開示情報にあたるとした判断は違法」と述べ、公開範囲を狭めた差し戻し後の控訴審名古屋高裁判決を破棄。公務員に関する情報について公開を命じた。

 訴訟は、名古屋市オンブズマンのメンバーが愛知県知事を相手取り、県万博誘致対策局(当時)が96年に実施した懇談会に関する文書などの公開を求めていた。

 第三小法廷は、民間人の情報は非開示とすることを認めたが、「文書中、公務員の氏名や所属、職名は公開すべきだ」と結論づけた。

 04年の第1次上告審判決は、「懇談会出席者のうち民間人については、特定の個人が識別される情報は原則非開示」との基準を示して二審を破棄し、審理を名古屋高裁に差し戻した。

 ところが、差し戻し後の控訴審判決は、懇談会で民間人と公務員が同席した場合、「接待先の名前は一体の情報で、公務員がいても県に部分公開する義務はない」と判断。公務員を含めた接待先全員を非開示とするなど、公開範囲を狭める判決を言い渡した。

 愛知県の神田真秋知事は「主張が認められなかったことは残念だが、最高裁判決は司法の最終判断として厳粛に受け止めたい。なお、現行条例では、食糧費に関する情報は原則開示としている」との談話を発表した。
[asahi.com]

最高裁が高裁に差し戻し→高裁は前回とほぼ同じ判決内容→最高裁が再度、高裁の判決内容を覆す
という一連の流れからして、法律の専門家である裁判官たちの間でも解釈がまっぷたつに分かれている状況は容易に想像できます。ですが、とうとう、最高裁が最終判断を下した訳ですね。今後、この判例によって、「接待を受けてしまった/接待してしまった公務員」は所属、役職、氏名が公開されてしまうわけです。
癒着の抑止力になればもっけの幸いですな。