「ピアノ・マン」の顛末

謎の「ピアノマン」は芝居だった 英紙が報じる

 22日付の英大衆紙デーリー・ミラーは、英国の海岸で4月に保護され、謎の「ピアノマン」として世界的に話題になった男性について「医師らをかついでいた」と報じた。報道が事実なら、芝居だったことになる。

 同紙によると、男性は最近、医師に対して自分がドイツ人であることを打ち明け、ドイツに帰ったという。男性が入院していた病院関係者の話として伝えた。

 ピアノの腕前がプロ級と伝えられていたが、実際は同じキーを繰り返したたくぐらいで、本人もピアノがうまくないことを認めたという。

 これまで無言だった男性が言葉を発した理由について同紙は詳しく言及していない。また病院側が詳細な身元を明かしていないとして、男性の名前や年齢にも触れていない。(共同)



 謎の「ピアノマン」をめぐっては、英国南東部の海岸で4月に保護されて以来、身元について世界中から1000件を超す情報が寄せられ、「チェコのバンド出身者」、「フランス・ニース出身の路上ピアニスト」などの情報が浮かんでは消え、謎は深まるばかりだった。

 男性は4月上旬、英ケント州の海岸を夜間に黒い服装でさまよっているところを保護された。男性は言葉を一切発せず、記憶喪失の可能性を指摘されたが、医師らが筆記具と紙を渡すと精巧なグランドピアノの絵やスウェーデンの国旗を描いたとされる。

 そこで、男性をピアノのある礼拝堂に案内すると、数時間にわたって演奏し続けたという。その腕前は「プロ並み」とも評され、世界中のマスコミが身元捜しに躍起になった。

 男性の容ぼうがチェコのロックバンドのキーボード演奏者に極めて似ているとの"有力情報"も寄せられたが、演奏者本人が情報を否定。

 スウェーデンや東欧の出身との可能性も指摘されたが、男性は東欧系の通訳を介した意思疎通にも沈黙を保ち、医師団は記憶を回復させようと音楽療法や絵画療法を試みていた。

共同通信-産経新聞

(08/22 10:17)

何のために芝居を打つ必要があったのか,という新たな謎が出てきてしまいますな.